2026年9月3日

  • 家づくり豆知識

家事がラクになる間取りとは?回遊動線・パントリー・ファミリークローゼットの考え方

料理、洗濯、片づけ。毎日の家事は、一つひとつは短くても、積み重なると大きな時間になります。
家事の負担は家電や習慣でも変わりますが、間取りでできることもたくさんあります。

この記事では、家事がラクになる間取りの考え方を、回遊動線・ウォークスルーパントリー・ファミリークローゼット・収納計画の4つに分けて紹介します。
浜松・磐田・袋井・掛川で、これから間取りを考える方の参考にしてください。

  1. 01 結論:家事の「流れ」をつなげ、使う場所の近くにしまう
  2. 02 なぜ間取りで家事の負担が変わるのか
  3. 03 回遊動線:行き止まりを減らし、家事を「ながら」でこなせる家に
  4. 04 ウォークスルーパントリー:買い物から調理までをひと続きに
  5. 05 ファミリークローゼット:洗う・干す・しまうを近づける
  6. 06 加藤建築の家づくりでは:動線と収納を一緒に考える
  7. 07 まとめ:毎日の家事の順番を書き出すことから始める
  8. 08 よくある質問

結論:家事の「流れ」をつなげ、使う場所の近くにしまう

間取り図の上に家事の流れを描いたスケッチ

先に結論をお伝えします。
家事がラクになる間取りの基本は、次の4つです。

  • 回遊動線:行き止まりを減らし、家の中をぐるりと回れるようにする
  • ウォークスルーパントリー:玄関からキッチンまでを、食品の収納を通り抜けてつなぐ
  • ファミリークローゼット:洗う・干す・しまうを近づけ、家族の衣類を1か所にまとめる
  • 収納計画:ものを使う場所の近くに、使う量に合った収納をつくる

共通するのは、家事を「点」ではなく「流れ」で考えることです。
たとえば洗濯なら、洗う場所・干す場所・たたむ場所・しまう場所が離れているほど、移動が増えます。
毎日の家事の順番を思い浮かべ、その流れが途切れない配置を考えることが、間取りづくりの出発点になります。

なぜ間取りで家事の負担が変わるのか

洗濯機の横に室内干しスペースと作業台がある洗面所

家事にかかる時間は、思っている以上に大きなものです。
総務省の令和3年社会生活基本調査によると、6歳未満の子どもがいる世帯の家事関連時間(家事・介護・育児・買い物の合計)は、週全体の平均で1日あたり夫が1時間54分、妻が7時間28分でした。

家事関連時間の中には、調理や洗濯そのものだけでなく、ものを取りに行く、運ぶ、探すといった移動の時間も含まれています。
間取りで減らせるのは、主にこの「移動」と「探す」時間です。

  • 買ってきた食品を、キッチンの奥の収納まで運ぶ
  • 洗濯物を、干す場所から各部屋のクローゼットまで配って回る
  • 掃除機や日用品のストックが、使う場所から離れたところにある

一つひとつは数十秒でも、毎日くり返すと積み重なります。
また、家族の誰もが片づけやすい配置にしておくと、家事を分担しやすくなるという面もあります。

回遊動線:行き止まりを減らし、家事を「ながら」でこなせる家に

キッチンを中心にぐるりと回れる間取りの室内

回遊動線とは、家の中を行き止まりなくぐるりと回れる動線のことです。
行き来のルートが2つ以上あるため、移動の距離が短くなり、家族同士がぶつかりにくくなります。

家事ラクにつながる回遊動線の例です。

  • キッチンと洗面所をつなぐ:料理の合間に洗濯機を回すなど、2つの家事を並行しやすい
  • 玄関から洗面所へ直行できる:帰宅後すぐに手を洗い、汚れた服をそのまま洗濯機へ入れられる
  • アイランドキッチンの両側を通れる:配膳や片づけのときに、家族が作業に参加しやすい

注意したいのは、通路を増やすほど壁が減り、家具や収納を置ける場所が少なくなることです。
すべての部屋を回遊させる必要はありません。
朝の支度や洗濯など、毎日くり返す家事の流れに絞って回遊させると、使いやすさと収納量のバランスが取りやすくなります。

ウォークスルーパントリー:買い物から調理までをひと続きに

両側に棚が並ぶウォークスルーパントリー

ウォークスルーパントリーは、通り抜けができる食品庫です。
玄関や勝手口とキッチンの間に設けると、買ってきた食品をしまいながら、そのままキッチンへ移動できます。

計画するときのポイントです。

  • どこからどこへ抜けるか:玄関側からキッチンへ、など、買い物の動線に合わせて位置を決める
  • 棚の奥行き:奥行きが深すぎると、奥のものが見えにくく使い忘れが起きやすい。食品や日用品のサイズに合わせて棚を選ぶ
  • 可動棚:家族構成やストックの量は変わるため、棚の高さを変えられると長く使いやすい
  • 家電の置き場:電子レンジや炊飯器などを置く場合は、コンセントの位置と数を決めておく

通り抜けるための通路が必要になる分、同じ面積の壁付け収納より棚の量は少なくなります。
しまう量と通りやすさのどちらを優先するか、今の暮らしをもとに考えておくとよいでしょう。

ファミリークローゼット:洗う・干す・しまうを近づける

ランドリールームの隣に設けたファミリークローゼット

ファミリークローゼットは、家族の衣類をまとめてしまう収納です。
各部屋にクローゼットを分散させるのではなく、1か所に集めることで、洗濯物を配って回る手間を減らせます。

家事ラクにつなげるためのポイントです。

  • 洗濯の場所の近くに置く:洗面所やランドリールームの隣にあると、洗う・干す・しまうが短い距離で完結する
  • 玄関や洗面所との位置関係:帰宅してすぐ上着をかけたり、朝の着替えから身支度までを近くで済ませたりできる
  • 家族ごとの区分け:ハンガーの位置や棚を人ごとに分けると、子どもも自分で片づけやすい
  • 湿気への配慮:衣類が多く集まるため、換気や除湿を考えておく

ウォークスルークローゼットにすると、通り抜けながら着替えや片づけができ、動線の一部として使えます。
2階建ての場合は、洗濯をする階と同じ階に設けると、階段の上り下りを減らせます。

加藤建築の家づくりでは:動線と収納を一緒に考える

玄関横のクロークルームと、すっきり片づいた玄関

加藤建築の施工事例にも、動線と収納を組み合わせた住まいがあります。

  • 新築×デザイン case18:ウォークスルーパントリーで暮らしやすさを高めた住まい。ギャラリーではパントリーやランドリー、書斎、ウォークスルークローゼットなどを紹介しています
  • 動線でつながる、収納上手なモダンの家:クロークルームやウォークスルークローゼットなど、収納を各所に配置した住まい

また、新興住宅地が多い袋井エリアについては、日々のドタバタを解決する家事ラク動線や、泥んこで帰っても安心な収納のご提案を沿革・施工エリアのページで紹介しています。

加藤建築の打ち合わせでは、間取りの方向性をすり合わせながら、納得できるまで提案を重ねます。
コンセントやスイッチの位置のように図面だけでは決めにくい部分も、着工後に現場で実際の動線を確かめながら決めていけます。

まとめ:毎日の家事の順番を書き出すことから始める

夕方のやわらかな光が入る、片づいたダイニングキッチン

この記事の要点を整理します。

  • 家事がラクになる間取りの基本は、家事の流れをつなげ、使う場所の近くにしまうこと
  • 間取りで減らせるのは、主に「移動」と「探す」時間
  • 回遊動線は、毎日くり返す家事の流れに絞ると、収納量とのバランスが取りやすい
  • ウォークスルーパントリーは、買い物の動線に合わせて位置を決める
  • ファミリークローゼットは、洗濯の場所の近くに置くと効果が大きい

家事のやり方は、家族の人数や働き方によって大きく違います。
朝起きてから夜寝るまでの家事の順番や、困っていることを書き出しておくと、ご家族に合った動線を考えやすくなります。
加藤建築の無料個別相談では、今の暮らしで困っていることをお聞きしながら、間取りのご相談を承っています。

よくある質問

Q. 回遊動線にはデメリットもありますか?
A. 通路が増える分、壁が減り、家具や収納を置ける場所が少なくなります。すべての部屋を回遊させるのではなく、洗濯や朝の支度など毎日くり返す家事の流れに絞ると、バランスが取りやすくなります。

Q. ウォークスルーパントリーはどこに設けるとよいですか?
A. 玄関や勝手口とキッチンの間に設けると、買ってきた食品をしまいながらキッチンへ移動できます。家族が普段どこから出入りするかに合わせて位置を決めるのがポイントです。

Q. ファミリークローゼットはどこに置くと便利ですか?
A. 洗面所やランドリールームの近くに置くと、洗う・干す・しまうが短い距離で完結します。2階建ての場合は、洗濯をする階と同じ階にすると階段の上り下りを減らせます。

Q. 家事にはどれくらいの時間がかかっているのですか?
A. 総務省の令和3年社会生活基本調査では、6歳未満の子どもがいる世帯の家事関連時間は、週全体の平均で1日あたり夫が1時間54分、妻が7時間28分でした。間取りの工夫で、このうち移動や探しものの時間を減らすことができます。